1022年10月1日発表会&名曲演奏

 

劉継紅からのご挨拶  
 この度、各地の劉継紅二胡教室の生徒が集まって発表会を迎えることができ、教師として大変うれしく思っております。
 生徒の中には20年以上二胡を学んでいる人もいれば、まだ2年ほどの経歴の人もいますが、それぞれ今回の発表会に向けて練習を重ね、二胡の技術や技巧を磨いてきました。
 具体的にお話しすると、二胡の演奏技術の中で特に重要なものにポジション移動とビブラートがあります。私の教室では、二胡を始めて間もない生徒にも、ポジション移動には3種類あること、ビブラートにも3種類あることを教えてきました。ポジション移動は、単に左手を棹の別の場所に移動させることではありませんし、ビブラートも左手を弦の上で揺らせばいいというわけではありません。本日のプログラムの第一部、第二部の曲を通して、二胡らしいポジション移動やビブラートがどんなものか、皆さんにご紹介できればと考えております。
 また、二胡はソロ楽器として100年近い歴史がありますが、本日のプログラムには、その初期(1920〜1949年)、中期(1950〜1999年)、そして現代(2000年以降)を代表する曲が盛り込まれています。それぞれの時代の特徴を感じとっていただければ幸いです。
 ご来場になる二胡を愛する皆様には、当日の発表会に対する忌憚ないご意見を賜りたく存じます。それを糧に、今後一層の高みをめざして努力を続けていく所存です。
 

第二部「名曲演奏」について

第二部では5曲演奏します。
まず、「江河水」です。幸せに暮らしていた若い夫婦が引き裂かれ、夫は強制労働で命を落とします。河辺で野辺の送りをしながら、妻は無慈悲な行いに怒り、夫を偲んで悲しみます。この曲は60年前の中国東北地方の作品ですが、庶民の感情を描いて誰にでも共感を抱かせる、中国では代表的なものです。愛と怒りを江河水の流れとともに表す悲しくも美しい曲です。
「空山鳥語」は90年前の作品です。深山幽谷の中で鳥のさえずりがこだまとなって返ってくる、静かで奥深い情景を描いています。この曲はもとの曲の味に弾き手の感情を加えて、より静かで深みのある演奏ができる曲です。
「楚頌(そしょう)」は2016年作曲の現代曲です。現代の代表的な曲は16曲あり、それらの曲を全て弾いてみて、この曲を選びました。その理由は、二胡はもともと単旋律を弾く楽器で、この曲の美しいメロディに私の演奏の特徴が活かせるという思いがあったからです。
その他に日本の曲を2曲加えました。「おぼろ月夜」と「里の秋」です。これらの哀愁のこもった優しい曲を弾くことに私は大きな喜びを覚えます。